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エリックカールの経歴と作品まとめ!ユニークな絵の特徴についても

2018/06/20
 
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鮮やかな色彩とユニークで楽しい絵で有名なエリック・カール。

彼の絵本の数多くが日本語で出版され、

長い間、大人にも子供にも愛され続けていますね。

世界的に有名な絵本作家であるエリックカールの経歴とおすすめ作品、

そして、あの素敵な絵はどのようにして生まれるのか、

どういった技法を使って編み出されるのか、特徴と魅力と合わせて紹介します。

エリック・カールという人

絵本に興味がある人なら、“エリック・カール”という名前を知らない人はいないかもしれませんね。

この方、結構なおじいちゃんで、白髭をたくわえた優しい笑顔でサンタクロースのような顔なのです。

今では絵本の魔術師とまで呼ばれるエリックカール氏の生い立ちと

絵本作家の道をどのように歩くようになったのかを紹介したいと思います。

 

エリックカールは、1929年6月25日にアメリカのニューヨーク州で生まれました。

ご両親はドイツ人なので、ドイツ系アメリカ人なのですね。

6歳で両親とドイツに渡り、第二次世界大戦を経験しています。

ヒトラー統治下の当時のドイツでは規制が多く、

自由なアートの表現は公にできない少年時代と青春時代ではありましたが、

素敵な美術の先生との出会いなどもあり、彼は才能を失わずに済んだようですね。

1952年にアメリカに戻るまでには、美術アカデミーで学ぶだけでなくポスターのデザインの仕事もしました。

アメリカでは、「スイミー」で有名なレオ・レオニとの出会いを通して

ニューヨークタイムスでの仕事を得ます。

その後まもなく米国軍人としてのキャリアを経験し、

ドイツ駐屯中の1954年にはドイツ人女性と結婚します。

(2人の子供を授かりましたが、後に離婚しました。)

退役後、ニューヨークタイムズに戻りアートディレクターになりました。

日々のミーティングや通勤電車にうんざりしていたころ、

彼の運命を変えるビル・マーティンとの出会いがありました。

作家ビル・マーティンの絵本「くまさん、くまさん、なにみてるの?」の作画を担当したことがきっかけで

1968年、エリック・カールが39歳の時に最初の自作絵本「1、2、3、どうぶつえんへ」を発表しました。

この作品で1970年にボローニャ国際児童図書展グラフィック大賞を受賞しています。

1969年出版の「はらぺこあおむし」は、アメリカ・グラフィックアート協会賞に輝きました。

以来、50年もの間、エリック・カールは、

世界的に有名で親しまれる絵本作家として、活躍し続けています。

 

2002年には、マサチューセッツ州に現在の奥さんと一緒にエリックカール絵本美術館を創設しました。

2003年に、ローラ・インガルス・ワイルダー賞を受賞しました。

この賞は、長年に渡り多文化・他民族に敬意のある作品を生み出し、

アメリカ児童文学に貢献した作家、または挿絵画家に贈られる賞だそうです。

今までに5回来日していて、一番最近は2017年の4月にエリックカールの展に合わせて来日しています。

 

エリックカールの絵本の絵の作成技法

エリックカールの絵は、一度みたら忘れないんじゃないかと思うくらいのユニークですね。

彼が基本的に使う技法はコラージュと言って、切った紙を張り付けていくものです。

これが彼の絵の特徴であり、魅力ですね!

エリックカールのコラージュで使う紙はただの紙ではなく、

彼自身が色づけした半透明の柔らかい薄紙を切って使っているのです。

色付けには、アクリルや水彩絵の具、またはポスターカラーなども使います。

一つの色を塗って乾かして、違う色や模様を重ねて乾かして、また違う色を足して…という風に作業を繰り返します。

ペイントブラシだけでなく、指やスポンジなどで違った質感をだし、オリジナリティ溢れる作品を作ります。

普段は色のついた紙を切って張るスタイルですが、「とうさんはタツノオトシゴ」では紙を切ってから色付けしているそうです。

 

コラージュってエリックカールが考え出したものでなく昔からある技法ですし、

基本は簡単なので子供でもできちゃうんですよね。

ちょっと汚れたりちらっかったりするのを大目に見たら、親子で楽しめそうですよね。

 

エリックカールの絵本の魅力

やはりエリックカールですから、絵がすごい!でも、それだけじゃない!

「はらぺこあおむし」だと絵本のページに穴が開いていたり、

「くもさん おへんじ どうしたの」だと、絵が浮き出ている所があるので触って楽しめたり、と

そういった工夫も魅力の一つだと思います。

ストーリーも負けず劣らず、素敵です。

読めば読むほどこういう事なんじゃないかと想像力をかきたたせるようなものもあり、

単純に笑ってしまうものもあり、

子供の成長や人間関係を動物やもので間接的に表現しているものも多くて、楽しくて温かいです。

そして、動物や虫が沢山出てくるものが多いです。名前を自然に覚えられそうですし、身近に感じられるようになりそうですね。

エリックカールのおすすめ作品

エリックカールがこれまでに関わってきた作品は、絶版のものを含め約70作品あります。

2000年代に入ってからだけでも、10作品以上を発表しています。

その中でも、日本語で出版されているおすすめ絵本作品を紹介します。

「はらぺこあおむし」

何といっても、この作品が一番有名でエリックカールを語る上では欠かせません。ページに穴が’開いていて、触って楽しめます。子供が指を入れて遊べますね。ページに穴の開いた本は当時珍しく、日本の技術なしでは完成しませんでした。今では、たくさんのタイプがあり、サイズも様々あります。グッズも数多く販売されています。

「ごきげんななめの てんとうむし」

機嫌の悪いてんとう虫がだんだんと大きな相手に喧嘩を売っていきます。ページの大きさや太陽の位置、そして時計など、工夫が散りばめられています。色んな学びが得られます。

 

「だんまり こおろぎ」

これは音のでる仕掛けの施してある絵本です。最後のページでサプライズですね。怒ってだんまりを決め込んでいるコオロギではなく、話したくても声が出ないコオロギの成長物語です。

 

「くもさん おへんじどうしたの」

-忙しく巣を作っていて、返事をしないクモのお話です。クモの巣が浮き上がるように印刷されているので、目をつぶって触りながらページを追っても、クモの巣が大きくなっていく様子がわかります。各ページに登場するハエにも注目です。

 

「えを かく かく かく」

ドイツ人画家フランツ・マルクへのオマージュとしての作品です。自由な色使いの絵がたくさん登場します。常識にとらわれない伸び伸びとした絵が良いですね。この本がきっかけで、子供がどんな絵を描いてもアートとして受け入れられるようになるかも?

 

「うたがみえる きこえるよ」

色彩表現豊かなエリックカールの能力をこれでもかと発揮していると思われます。余分な文章がないのもいいですね。1973年の作品ですが、古臭さを感じません。

 

「みつばちとどろぼう」

2001年に出版された物と1981年当時アメリカで出版された物は、表紙が違いますね。これは仕掛け絵本で、毎ページ楽しめます。2001年版は表紙のくまの絵まで仕掛けがあり動かせます。それほど複雑ではありませんが、効果的で心躍る楽しい仕掛け絵本です。

 

「できるかな?あたまからつまさきまで」

アメリカでは図書館の読み聞かせなどでよく登場する絵本です。子供たちが自分の体を触ったり動かしたりしながら読み進める本です。体の部位の名前を、楽しく自然に覚えられますね。

 

「パパ、お月さまとって!」

大人が、ありえないだろ~と思わず言ってしまいそうなストーリーではありますが、絵本のページに収まらない程のスケールの絵と共に楽しませてくれます。月の表情も素敵です。

 

とうさんは タツノオトシゴ

海の中のイクメンがたくさん登場します。ちょっと危険な魚なんかも隠れています。透明なページの工夫あり。卵のお母さんのことをお父さんが‘゛おくさん”、“にょうぼう”、”うちのやつ”と呼んでいて、ちょっと説明が必要になるかもしれませんが、ぜひお父さんとのんびり読んでもらいたいですね。

 

ゆっくりがいっぱい

ゆっくりでほとんど動かないナマケモノと対照的に、絵の中の木にはとっても躍動感があります。その木の下をたくさんの動物が通るのですね。急いだり、焦ったり、急かしたり…そんなことの多い親たちに、‵落ち着いて、おおらかに、のんびりと’ といういうメッセージを伝えてくれているように思います。
子供たちには、自分を自分で認めて良いんだ、マイペースで大丈夫なんだ。と
この本から感じ取ってほしいなと、私は思いました。

 

エリックカールの絵本をもっと読もう!

日本語でも英語でも、エリックカールは絵本の世界に導いてくれます。

ユニークで素敵な絵で、また読みたいと思わせてくれます。

昔の作品と最近の作品では少し雰囲気の違いもあります。そんなところも楽しんでほしいです。

「はらぺこあおむし」で本の中の虫のお話を読んでいた子が、本好きになって、

たくさんたくさん本を読んで、本の虫になる日が来るかもしれません。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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